【男観察日記②】商社マン 山田さん(仮名・30)お付き合い編
【山田さんとのお付き合い】
山田さんは大学院の近くで一人暮らしをしており、2回ほどのデートのあと家に呼ばれ、告白されて付き合うこととなった。
程なくして彼は就職活動を始めた。
私は頻繁に彼の家に泊まるようになり、時には深夜まで彼のESを添削したり、面接の練習に付き合ったりした。
そして大本命の総合商社の最終面接のあと、内定の電話をもらったときにはふたりで駅で人目もはばからず抱き合って喜んだ。
彼は私のおかげだと言い、私も彼を支えて一緒に乗り切った達成感があった。ある種スポコンもののような、たしかな絆がそこにはあると感じていた。
当時、食えるか食えないかの研究者を目指していた私を彼は養うために総合商社に決めたのだと言い、私もそれを信じていた。
彼の家族にも会いに行き、母校も訪れた。
就職したらすぐに結婚しようと話していた。
脳内にはお花畑が咲き乱れていたのである。